現在、私たちの生活の中では多くの化学物質が利用されています。化学物質は私たちの生活の利便性を高める一方で、危険有害性があり、取り扱い時には注意が必要です。しかし、国によってその対応は大きく異なっており、全く手続きやルールを持っていない国もあります。
一方で、ルールがある国もありますが、ラベル表示やSDS:安全データシート(Safety Data Sheet)に記載されている化学物質の危険有害性や取り扱い上の注意事項等の情報は、各国において様々で、同じ化学物質であるにも関わらず、異なる情報を表示している場合すらあります。
化学物質は世界中に流通しているものの、このように国によって表示内容が異なることで、化学物質を安全に製造、使用、輸送、処理、廃棄することが困難となります。
こうしたことから、国際的に調和された化学物質の分類及び表示方法が必要であると認識されるようになり、長年の検討を経て、2003年7月に国際連合から勧告され、採択されたものが、GHS:化学品の分類および表示に関する世界調和システム(The Globally Harmonized System of Classification and Labelling of Chemicals)になります。