サービスエクセレンスとは、“エクセレントサービスを一貫して提供するための組織の能力”を、エクセレントサービスとは、“カスタマーデライトにつながる卓越した顧客体験を達成するために、組織と顧客との間で実行される高いレベルのサービス提供を伴う組織のアウトプット”を意味します。
組織の能力は、サービスの観点から次の4つのレベルに分けることができます。
- レベル1:コアとなるサービスの提案(Core service proposition)
- レベル2:顧客からのフィードバックのマネジメント(Customer feedback management)
- レベル3:個別の優れたサービスの提供(Individual excellent service provision)
- レベル4:驚きのある優れたサービスの提供(Surprisingly excellent service provision)
レベル1、2は、顧客満足を形成するための組織の能力であり、組織のアウトプットとしては「基本的サービス」を提供します。レベル3、4は、顧客満足を越える「カスタマーデライト」を達成するための組織の能力です。組織は、レベル1、2だけでなくレベル3、4の能力を兼ね備えることで、組織のアウトプットとして「基本的サービス」よりも高いレベルの「エクセレントサービス」の提供が可能となります。
競争の激しい昨今、市場のリーダーとして認知され、世界最高の評価を得るためには、顧客満足だけでは不十分です。市場での成功の実現には“カスタマーデライト”につながるサービス、すなわちエクセレントサービスを提供しなければなりません。そのために組織はサービスエクセレンスを実装することが重要です。
サービスエクセレンスピラミッド
この規格は、エクセレントサービスに焦点を当てて、卓越した顧客体験及び持続可能なカスタマーデライトを実現するためのサービスエクセレンスの用語、原則、及びモデルについて規定している規格で、2021年6月に発行されました。
この規格は、商業組織、公共サービス、非営利組織など、サービスを提供する全ての組織に適用することができます。この規格の適用によって、他社とは際立って差別化された体験を顧客に提供する能力が実装できます。また、カスタマーデライトを提供するために求められる組織能力を体系的に捉えることができるので、優れたサービスを提供するために自社としての見える化することにもつながります。