アクセス アクセス お問合わせ お問合わせ 文字サイズ icon_fontsize
En

ISO/TC 312(サービスエクセレンス)とは

概要

ISO/TC 312は、ドイツの提案により2017年に設置されました。ISO/TC 312は、全ての組織(公共部門も含む)を対象に"エクセレントサービス”と”卓越した顧客体験”を創り出すためのコンセプト、アプローチ、測定、設計、管理、実施を可能にする組織能力として定義される"サービスエクセレンス"に関する標準を開発しています。

顧客満足だけで十分?

単純に顧客のニーズを満足させるだけでは、差別化はできません。優れたサービス組織は、顧客のニーズと期待を理解して、満足させるだけでなく、継続的に顧客の期待を上回ることにより、価値を与えることができます。ISO/TC 312は、顧客と従業員のエンゲージメントを増やすことをサポートするために必要なすべてのツールとガイドラインを提供します。

国際規格が何をもたらすか

ISO/TC 312の国際規格は、組織に次のような便益をもたらします。
  • ・ステークホルダーとのサービスの共創による競争力のある差別化と財務パフォーマンスの向上
  • ・サービスエクセレンスと顧客中心の評判のより高い成長
  • ・顧客の好みの改善
  • ・長期的な顧客関係の確立と強化
  • ・ブランド認知度の向上を含むブランド力の向上
  • ・請負業者とのネットワーク管理の改善
  • ・運用効率の向上
  • ・長期的なコスト削減の可能性
  • ・優れた雇用主ブランド
  • ・関係者の協力とエンゲージメントの改善につながるニーズと期待のより良い理解

組織体制

幹事国:ドイツ
Pメンバー:16か国
Oメンバー:18か国

ISO/TC 312 組織体制 *2024年4月時点
No.
タイトル コンビナー
WG1
Principles, model and measurement(原則、モデル及び測定)
ドイツ
WG2
Design of excellent services(エクセレントサービスの設計)
日本
WG4
Public service(公共サービス)
キプロス
WG5
Digital service excellence(デジタルサービスエクセレンス)
中国


規格開発状況

ISO/TC 312 規格開発状況 *2024年4月時点
規格番号
タイトル
ステータス WG
ISO 23592
サービスエクセレンス-原則及びモデル
発行済み
WG 1

ISO/TS 24082
サービスエクセレンス - 卓越した顧客体験を実現するためのエクセレントサービスの設計
発行済み
WG 2
ISO/TS 23686
サービスエクセレンス-サービスエクセレンスのパフォーマンスの測定
発行済み
WG 1
ISO/TR 7179
サービスエクセレンス-サービスエクセレンスを達成するためのプラクティス
発行済み
WG 2
ISO 11367
サービスエクセレンス-公共サービス組織のための原則及びモデル(仮訳)
DIS
WG 4
ISO/TS 19387
サービスエクセレンス-成熟度モデル(仮訳)
WD
WG 1
ISO/TS 19390
サービスエクセレンス-ISO23592の実装アプローチ(仮訳)
WD
WG 2
ISO/TS 19384
サービスエクセレンス-サービスエクセレンスを達成するためのデジタルアプローチ適用のガイドライン(仮訳)
AWI
WG 5


規格開発の動き

会議レポート

ISO/TC 312 会議レポート一覧
会議名 開催日程 開催場所
第4回総会
2019年10月14日~18日
東京
中間会議(WG1・WG2)
2020年2月17日~18日
ドイツ
第5回総会
2020年5月12日~15日
バーチャル
WG2会議
2020年7月29日~30日
バーチャル
第6回総会
2021年1月19日~22日
バーチャル
WG1会議
2021年4月12日
バーチャル
第7回総会
2021年9月6日~9日
バーチャル
WG2会議
2022年1月17日~18日
バーチャル
第8回総会
2022年5月23日~27日
バーチャル
第9回総会 2022年10月17日~20日
バーチャル
第10回総会 2023年5月22日~25日
キプロス
第11回総会 2024年2月26日~29日
中国
第12回総会
2025年2月中旬
バルバドス


国内関連情報

「第5回日本サービス大賞」6月3日より応募受付開始(〆切は7月23日)  

日本サービス大賞は、「革新的で優れたサービス」を表彰する日本最高峰の表彰制度です。
過去4回では、計109件の優れたサービスを選出・表彰されました。これからのモデルとなるサービスを日本全国から数多く発掘・表彰することをめざし、この度、第5回が実施されます。
業種、営利・非営利を問わず、すべてのサービスが対象です。


■応募要領■
受付期間 2024年6月3日(月)~7月23日(火)15時
表彰種類 内閣総理大臣賞、6つの大臣賞、ほか
主 催  (公財)日本生産性本部サービス産業生産性協議会
※応募・審査に関わる費用は無料です。

関連資料の閲覧および本記事の詳細は日本生産性本部サービス産業生産性協議会のページをご覧ください。

国内審議団体

(一財)日本規格協会は、国内審議団体として、ISO/TC 312国内委員会を設置して国内意見のとりまとめを行うほか、「サービス標準化フォーラム」などサービス標準化の最新動向や事例を共有する場を設けるなど、普及活動を行っております。