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ISO/TC 312(サービスエクセレンス)国内審議委員会委員長
水流聡子氏に聞く

第7回 ISO/TC 312に関与するまでの経緯

もともと日本ではサービス分野の標準化を扱う土壌がありませんでしたが、国内では、2015年12月から日本品質管理学会、サービス学会、日本規格協会が「日本のサービスの標準化」について意見交換を開始していました。その後2016年4月に「サービスのQ計画研究会」(事務局:日本品質管理学会)が発足され、日本のサービス標準化スキーム及びサービス規格原案の開発の開始を経て、2017年4月に「サービス標準化委員会」(事務局:日本規格協会)が発足され、産官学と三者が参加したオールジャパン体制でのサービス規格の審議が実施できるようになっていました。
ISOでは、ITサービスや物流関係など、既存のサービス分野の規格は数百件ありますが、サービス全体に関する規格はありませんでした。一方欧州では、ISOに先駆けて2015年にサービスエクセレンスの規格がCEN(欧州標準化委員会)から発行されていました。
日本におけるサービス標準化活動の重要性を国内で共有する目的として、2016年10月に第1回目の「サービス標準化フォーラム」(事務局:日本規格協会)を開催しました。第2回目(2017年11月)では、ISO/TC 312の提案者をドイツから招聘し講演をいただきました。2017年9月に ISO/TC 312(サービスエクセレンス)が設立された時、ちょうど日本においてもサービスの標準化に取り組んでいるところでしたので、日本としてもISO/TC 312に積極的に参加し、貢献していくことになり、今に至ります。

連載目次

水流 聡子

東京大学 総括プロジェクト機構 「QualityとHealthを基盤におくサービスエクセレンス社会システム工学」総括寄付講座 特任教授
ISO/TC 312(サービスエクセレンス)国内審議委員会委員長
ISO/TC 312/WG2(エクセレントサービスの設計)コンビーナ